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show-windows / tavoletta
タヴォレッタ
虚実融合装置
通常のカメラでショーウィンドーの陳列物にピントを合わせると、ガラス面に反射した背後の建物やカメラを構えている自分の姿が、ちょっとぼやけた感じで一緒に映ります。ところが、針穴写真機で撮ると、陳列物もガラス面の反射も同様の鮮明さで記録されます。しかも、写真を撮るあいだ絶えず動いていた自分の姿は消えています。一回きりの撮影ではなく、まるで二重露光をしたかのように見えるのはそのためです。こうしてショーウィンドーの陳列物(実像)とガラス面の反射(虚像)を、どちらにも優劣をつけずに愚直に映し出すことによって、ガラス板の存在だけでなく、実像と虚像の間にあるはずの前後、遠近、内外といった位置関係をも曖昧なものにしてしまうのです。
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